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ホーム >特集 >2010年7月10日号 「愛知県セルフガード協会第9回総会」開催   広告のお申込はこちらから
 

特集

「愛知県セルフガード協会第9回総会」開催

 
「これからの防犯環境設計」テーマ講演も
(独)建築研究所主任研究員 樋野公宏氏が講演
愛知県セルフガード協会
 
市川会長
アームロック防犯長谷川秀樹氏、
アイホン小林宜生氏
久野生活安全部長から
委嘱状が授与
久野生活安全部長から
委嘱状が授与
久野生活安全部長
(社)愛知県防犯協会連合会
森井隆則専務理事
(独)建築研究所主任研究員
樋野公宏氏
樋野公宏氏「これからの防犯環境設計」
テーマに講演
石川康雄・愛知県警察本部
生活安全部参事官
(社)日本防犯設備協会
吉田正弘専務理事
日本ロックセュリティ協同組合
木村英知専務理事
渡辺副会長
総会
懇親会

 愛知県セルフガード協会(略称・APSA、名古屋市熱田区神野町2-18、アイホン内、市川周作会長、TEL052・682・1169)は先般、名古屋市中区のKKRホテル名古屋を会場に「第9回総会」を開催した。日頃の活動を讃え、2人に感謝状が贈呈されたほか、樋野公宏氏が「これからの防犯環境設計について」をテーマに講演した。


 冒頭、来賓の紹介に続き、市川会長が挨拶。
  「愛知県警察本部様におかれましては、日頃より、愛知県県民が安全で安心して暮らせるまちづくりに御尽力を頂いており、誠に有難うございます。当協会は警察本部生活安全部の御指導の下、県民の防犯設備の設置・利用を促進すると共に、自主防衛活動に必要な知識を広く普及させ、犯罪が発生しやすい環境を改善し、また安全で安心できる生活空間を確保する事を目的に平成14年8月に設立され、間もなく9年目を迎えます。住宅対象の侵入盗認知件数は、警察庁の統計によると全国で8万1436件、前年比10.5%減少しています。これは6年連続の減少となっています。同様に、愛知県における住宅対象の侵入盗認知件数は7703件、前年に比べ4.6%減少、件数にして374件減少しました。愛知県も6年連続減少という、大変良い傾向にあり、これも、日頃からの愛知県警察本部様の御尽力の賜で感謝申し上げます。とはいえ、全国的に見ると愛知県は昨年に引き続きワースト1です。この様な状況の下、当協会はボランティアとして愛知県警察との連携や愛知県安全なまちづくり推進協議会の幹事団体として『生活防犯』を推進しております。また、名古屋市では名古屋市交通生活安全市民会議議員として招聘され、活動しております。更に、愛知県警察・愛知県による犯罪にあわない環境づくりを促進する全国初の『防犯住宅コンテスト』には、当協会から審査員として参画致しております。そして、平成20年8月にスタートしました愛知県防犯協会連合会が主体となる『愛知県防犯優良マンション認定制度』におきましても、当協会から認定審査資格者として防犯設備士4名が委嘱されております。
  さて、当協会は設立以来、愛知県内に所在する、セキュリティ産業に係るメーカー、施工、販売会社、流通商社などで構成してきましたが、昨年の8回総会で個人会員を迎える事が決議され、募集活動を行ってきた結果、3月末の会員数は112になりました。また、防犯設備アドバイザーは49名です。
  一方、平成22年度は、神田愛知県知事の『刑法犯認知件数を対前年比で毎年5%以上減少させ、3年間で2万件以上の減少を目指す』事を目標とした『あいち地域安全新3か年戦略』の2年目となります。『安全なまちづくりアクションプラン2010』を推進される愛知県警察の御指導のもと、防犯設備の専門知識と技術を結集して『自分の身は自分で守る』というセルフガードの考えを定着させ、犯罪を発生させない、させにくい、まちづくりのお手伝いができる様、今後とも努力して参ります」と述べた。
  引き続き、第4回総会時に警察の求めに応じボランティアを行う防犯設備アドバイザー活動において顕著な業績が認められたとして、今年度はアームロック防犯の長谷川秀樹氏、及びアイホンの小林宜生氏が愛知県警察本部生活安全部、同協会会長の連名として、久野隆康・愛知県警察本部生活安全部長から感謝状がそれぞれに贈呈された。また、防犯設備アドバイザー委嘱として継続17名、新たに個人会員15名が委嘱される事なり、継続代表の大嶋浩氏、また、新規個人代表として西川幸男氏に連名を代表し久野生活安全部長から委嘱状が授与された。

 その後、来賓として久野生活安全部長が「貴協会には防犯ボランティアの先駆者として、防犯性能の高いCP建物部品などの普及促進、また防犯設備アドバイザーによる防犯講話、防犯診断など、自主防犯活動に必要な知識の普及や犯罪の起きにくい環境づくりに努めて頂いており、感謝申し上げます。愛知県下の犯罪情勢は、一昨年、昨年と全国的に犯罪が減少傾向の中、微増と言う不名誉な記録を残しました。中国人をはじめとする組織犯罪グループの暗躍、万引きや自転車盗などの多発、無関心層や独居世帯の増加による地域の防犯力の低下、更にはトヨタショックなど不況の煽り等から犯罪増加となったと見ています。そこで、県警本部は総力を挙げ、犯罪多発地域への警察官緊急派遣、更に緊急雇用による警備員等で御足労願ったほか、県民の方々の防犯活動と相俟って、犯罪は今年に入って1月から5月迄の間、7750件減少しました。しかし、名古屋市周辺部では依然として住宅侵入盗やひったくり、自動販売機荒らしなどが多発しております。特にガラス破りでの住宅侵入のほか、28%は無施錠の玄関・窓からの侵入です。こうした中、犯人検挙、更には集中的な防犯講話なども開催していますが、防犯対策には県民、事業者、行政と警察が一体となった取り組みで成果が期待されます。貴協会のご発展を祈念します」と挨拶。
  また、(社)愛知県防犯協会連合会の森井隆則専務理事が「貴協会は愛知県下、名古屋市内で色々な活動を行っており、社会的認知も急速に上がっている事が読み取れます。
  今朝インターネットでAPSAのホームページを見てきましたが、設立趣旨にボランティア活動を通じて自主防犯を普及すると書いてありました。平成16年4月にあいち安全安心まちづくり条例が施行され、県民の責務として自主防犯の活動を謳っているほか、菅総理が施政方針演説で『公共的活動について行政機関・公務員だけで担うのでなく、(省略)、防犯・防災、医療、福祉、消費者保護などに享受の精神で参加する活動を応援します』と話されていましたが、うれしく思うと同時に、APSAでは9年前から自主防犯をボランティアで行うという規約で謳っており、まさに先見性があると思いました。こうした組織が発展しないはずがないと思うのは、私だけでない筈です。現在、厳しい経済情勢下ですが、皆が厳しい中、会長と一団となり、乗り切って頂き、更に発展される事を祈念します」と挨拶。引き続き、総会審議に移った。
  冒頭、小林副事務局長から総会出席者51社、委任状24社、合計75社となり、定款で定める構成員2分の1以上となり、総会成立が報告された。市川議長の下、議案審議が進行。平成21年度事業報告(昨年6月11日に第8回総会開催、役員会では主に個人会員募集について、防犯住宅コンテスト、CP・RBSS研修会開催、既築向け防犯優良マンション基準について、APSA常設展示場について、三重県防犯設備協会との情報交換会について、アドバイザー部会によるWG17回開催、業務部会での協会HP追加更新、21年度末会員社93社、入会28会員、個人会員17名、特別会員1団体、役員異動で理事3名、事務局長、顧問・参与3名異動、広報啓発活動、防犯設備アドバイザーの委嘱は21年度末で49名、新規委嘱者13名、活動として42件・165名を派遣、防犯講演34件・58名、防犯診断5件・9名、合計81件・232名、警察からの派遣要請活動81名、APSAアドバイザー養成研修会、全国地域安全運動への参加)、続いて平成21年度収支報告があり、満場一致で承認された。また、今年度の事業計画案として優良防犯機器、防犯設備の普及促進、防犯設備アドバイザーの委嘱・運用、講習会の実施、愛知県セルフガード協会の拡充等、及び収支予算案が報告され、満場一致で承認されたほか、新任理事2名を含む今年度役員案も満場一致で承認され、閉会した。
  平成22年度協会役員は以下の通り。
▽会長=市川周作氏(アイホン代表取締役社長)▽副会長=渡辺毅氏(エルモ社常務取締役経営管理本部長)▽副会長=古村政人氏(美和ロック名古屋支店長)▽理事=木村浩司氏(セキュリティハウス東海支店課長)▽理事=中俣祐二氏(ティーオーエー名古屋営業所長)▽理事=神谷栄次氏(セキュリティハウス岡崎代表取締役)▽理事=森山克春氏(パナソニック電工エンジニアリング中部支店部長)▽理事=伊藤基夫氏(キーアンドロック名古屋代表取締役)▽理事=加藤康雄氏(加藤防犯設備代表)▽理事=大嶋浩氏(やつるぎ金物代表)▽監事=加藤學氏(加藤電機代表取締役社長)▽監事=塚本隆一郎氏(千代田電材代表取締役)▽事務局長=寺尾浩典氏(アイホン取締役営業本部長)。
  続いて、(独)建築研究所主任研究員の樋野公宏氏が「これからの防犯環境設計」テーマに講演(以下は講演骨子)。
  犯罪が遂行される環境を改善するアプローチが生まれ、犯罪を事前予防するという考え方が防犯環境設計(監視性の確保、領域性の強化、接近の制御、被害対象の強化・回避)です。監視性の確保では自然監視、機械監視、組織監視がありますが、最も大事なものは(人の目による)自然監視です。しかし、ひったくりなど自然監視でも防げない場合、機械監視や組織監視で補完防御する事になります。また、接近の制御として防犯環境設計を追求した結果、『ゲーテッドコミュニティ』(閉ざされた住宅)が生まれました。閉ざされた住宅地で何が懸念されるかと言うと、地域コミュニティの分断や外部空間に視線や関心が届かない危険性、更に、設備に頼りすぎるため防犯意識が逆に低下する恐れがある事です。更に、被害者対象の強化・回避としては防犯建物部品(CP部品)の使用をはじめ、市民への情報提供、防犯講習などがあります。特に、高齢者が自由に移動できるまちづくりは、監視の目を増えるだけにとても大切です。以上、安全・安心まちづくりについて話してきましたが、課題もあります。住宅単体の防犯施策は一定の進捗を見せていますが、都市・地区レベルでの防犯の視点の導入は不十分と言えます。
  一方、英国では内務省と副首相府が連名した防犯まちづくりのガイドライン(SaferPlaces)があります。また、『犯罪及び秩序違反法』では地域内の犯罪及び秩序違反に与える影響に配慮する事を義務化しています。ガイドラインは7つの原則(動線、監視性、所有意識、物理的防御、活動、維持管理、構成)があり、住環境や生活の質(QOL)を構成する一要素として防犯を認識するほか、概念は広範・詳細、上位概念構成の存在、住民参加を強調・地域特性を重視しています。
  活動としては、適度な人間活動によって、犯罪リスクが削減され、安心感が確保されていることが大切です。こうした例として、廃校等空き施設の活用や見守りフラワーポット大作戦(安城市)、未利用地のコミュニティガーデン利用などがありますが、維持管理を考慮したデザインがなされ、将来にわたって犯罪を抑止することも必要です。
  これからの防犯環境設計として、米では1980年代に(当初の防犯環境設計の考え方が)既に衰退し、現在、物理的なもののほか、社会環境、コミュニティ文化の尊重などを取り入れた“第二世代防犯環境設計”が生まれています。昔から日本では、住民・警察等様々な主体によるソフト面の防犯活動が充実・普及してきたほか、住宅・学校、公共施設等の構造、設備、配置等に係るハード面の取り組みを推進してきました。
  防犯まちづくりには関係主体間の連携、地域特性の尊重、長期的視点、総合的視点、ハード、ソフトの連携が大切です。

 会場を移し、懇親会も開催。冒頭、市川会長が「当協会の根幹はアドバイザー制度で、昨年度は81件の派遣、8年間でトータル491件でした。46名のアドバイザーがおりますが、一人でも多くのアドバイザーが誕生し、ボランティア活動を通じて、更に各企業が発展できる事に期待します」と挨拶、来賓として石川康雄・愛知県警察本部生活安全部参事官は「愛知県下では特に中国人による住宅侵入盗が多く発生していますが、防犯カメラを嫌がる傾向にあります。当協会の盛んな活動・発展があれば防ぐ事に繋がります」と挨拶。また、(社)日本防犯設備協会の吉田正弘専務理事は「防犯設備士の活躍の場を与えて頂き、有難う御座います。また、防犯優良マンション認定制度では第1号が愛知県から出ており、申請も続いていると聞いております。
  更に発展される事を祈念します」と祝辞を述べた。更に日本ロックセュリティ協同組合の木村英知専務理事は「先程、当組合の総代会を実施し、名古屋の伊藤基夫・キーアンドロック名古屋社長が新副理事長に就任しました。もう一つ、6月9日のロックの日に当協会会員の方にはPRして頂き、有難うございました。防犯の最後の要は、やはり鍵です。貴協会のますますの発展を祈念します」と挨拶。
  続いて、来賓紹介後、渡辺副会長の音頭で乾杯、歓談に移った。