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ホーム >インタビュー・対談トップ >2010年4月10号 警視庁万世橋警察署 副署長 山口 紀浩氏、生活安全課長 山形 秀雄氏

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警視庁万世橋警察署 副署長 山口 紀浩氏、生活安全課長 山形 秀雄氏

地域一帯の“絆”“ルール”がカギ   警視庁万世橋警察署
     

 電気街・アキバでは現在、合計50台の防犯カメラが街の安全安心を見守る。こうしたハード面の整備のほか、防犯パトロール活動や警察官による職務質問といった、ソフト面での取り組みも積極的に実施されている。そこで、同地域を管轄する警視庁万世橋警察署(東京都千代田区外神田1-16-5、TEL03・3257・0110)の安全安心確保に向けた取り組みなどを、山口紀浩・副署長、山形秀雄・生活安全課長に聞いた。


―犯罪抑止力の一つとして防犯カメラの設置・運用が始まりました。かつての安全・安心な街である事を強くアピールするには、何が必要ですか。


山形

  今回、新たに防犯カメラ34台が設置され、先行した末広町の16台と合わせ、50台の防犯カメラの稼働が始まりましたが、色々な面で効用があります。まずは「地域住民の安全・安心感の醸成」であり、また「自主的な防犯意識や防犯機運の高揚」、「地域住民の規範意識とマナーの向上」、「犯罪のない環境から享受される地域振興や街の活性化」など、地域の方々の防犯への関心の高まりや活動の活性化につながる事が期待されます。当然、「犯罪企図者への威嚇効果による犯罪の抑止」、「防犯カメラの記録映像の活用による犯罪被疑者の検挙」や「客引き行為宣伝行為の自粛による環境の浄化」等、直接的に威力を発揮し、犯罪抑止に大きく貢献することも当然期待されます。
なお、記録映像の活用には運営委員会の規定による厳格な使用制限があります。


山口

  現在、振興会、連合町会、住民の方々による地域の“ルール作り”が検討されていますが、いかに実効性のあるこの街のルールを作れるか、そしてルールをいかに知らしめ、守らせることが出来るかが問題になってくると思います。そのためには、「公共空間活用検討会」の活動をマスコミで広く紹介・周知されたり、インターネットでの配信も有効と思われます。いずれにしても、秋葉原では守らなければならないルールがある事を周知徹底する必要があります。そして、現在、秋葉原地区では、地域連携部会「アキバ21」が中心に月2回の防犯パトロールを実施していますが、ルールの浸透と実効性を確保していくには、より効果的な活動が必要と思われます。


―現在、警察で取り組んでいる施策は。


山口

  安全安心な街作りで最も大切な事は、地域住民の皆さん、そして秋葉原に来る皆さんなど、全ての方々の“遵法精神の涵”が大切です。街全体が「違法な行為は許さないぞ」という機運が感じられる雰囲気作りです。そこで、特に現在取り組んでいるのが増加傾向にある“万引きの防止対策”や“景観対策”です。当警察署管内でも量販店での被害が多く、『万引き防止連絡会議』を開催し、「万引きしない させない 見逃さない」環境作りの協力をお願いしています。


山形

  特に秋葉原地区は若者を中心に人出が集中するため、危険個所の抽出や状況に応じた事前対策等を実施しています。その過程において挙動の不自然な者、おかしい者を発見した時は職務質問を徹底しています。


山口

  景観対策ですが、昨年はJR高架下などの“落書き消し”を商店街や小学生と共に重点的に行った結果、見違える程再生でき、現在もその状況が維持されております。綺麗になり、同時に地域の方々に連帯感が生まれるなど、“絆作り”に極めて有効な対策だったと思います。


山形

  また、ここ秋葉原電気街では土曜・日曜ともなると、特に歩道の相当部分まで商品の陳列や看板を出している店舗が多く見受けられ、警察独自の指導取締りのほか、千代田区、地元ボランティアの皆さんと合同で防犯パトロールをしながら啓蒙活動や環境の浄化活動を実施しています。できれば若い人たちにも参加して頂き、継続的な活動を通して遵法精神の気運が盛り上がることを期待します。


―防犯の基本はやはり、“人(マンパワー)”ですね。


山口

  そうです。そのためには地元振興会や町会が強力な連帯意識を持てる関係作りが必要です。というのも、振興会や町会にも参加していない店舗も相当数あります。ビルオーナー不在ビルに入居するテナントや振興会等未加入の店舗に対する協力依頼などは喫緊の課題です。
いずれにしろ、防犯カメラの設置で、より安全安心な街作りの第一歩を踏み出した訳で、今後、この機運をどの様に生かし、活用していくか、しっかりとした視点で将来を見据えながら検討する必要があると思います。