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ホーム >インタビュー・対談トップ >2008年トップ >2008年12月10日号「アジアへの展開拡大、東欧へも進出」   広告のお申込はこちらから
 

(インタビュー)「アジアへの展開拡大、東欧へも進出」

戦略はグローバル展開、集中、パートナーネットワーク
  アクシスコミュニケーションズAB レイ・モーリッソンCEO
 
 

 スウェーデンに拠点を構えるアクシスコミュニケーションズABは、ネットワークカメラを発売後、世界市場で採用を拡大。世界シェア首位を誇る。この度、レイ・モーリッソンCEOが来日。グローバル戦略などを語った。

 
 
 

 ―現在の市場状況。
  「アナログ製品からデジタルネットワークベース製品へのシフトにより、需要は堅調です。金融市場の混乱により、プロジェクトを少し延期する傾向があり、一年前より、年間成長率は下方修正しています」

―業績について(第三四半期1〜9月)。
「年間成長率35%。売上高は日本円で約200億円。地域別売上シェアは、アメリカ49%、欧州、中近東、アフリカ43%、アジア8%です」

―世界のCCTV市場について。
「英国に拠点を置くINSリサーチによると、07年度76億ドル強、市場が毎年約10%ずつ成長を期待しており、12年度までに2倍規模になる見通しです。アジアの成長率が、他地域との比較で大きくなっています」

―ネットワークビデオ監視機器市場について。
「07年が12億ドル、5年後に約4倍に増えると予想しており、年間成長率35%です。ネットワークビデオ製品の浸透率が、現時点ではアジアではまだ低い。今後、アジアが成長する可能性は、他の地域に比べて高いため、よりアジア地域にフォーカスしていきます」

―全カメラメーカー別シェアについて。
「INSリサーチによるアナログ/ネットワークベース両方含めた数字では、パナソニック(PSS)、ペルコの上位2社が各10%程度のシェアを持っています。アクシスは3位(前年4位)です」 

―ネットワークカメラメーカー別シェアについて。
「当社は首位で、33・5%のシェアを持っています。昨年の調査では32%だったので、若干増加。ネットワークカメラについては、南北アメリカとEMEA(欧州、中東、アフリカ)市場では、他社の3倍程度のシェアと見ています」

―市場トレンドは。
「現在の映像監視システムの約80%が、NTSC、PALベースのものです。技術的な限界があるものの、市場の新しいテクノロジーへの移行はかなり遅い。
アナログからデジタルへシフトする理由はいくつかありますが、強調したいのはPOE(Power over Ethernet)。これにより、導入が効率的かつ安価で可能です。エンドユーザーのメリットを考えると、コストは重要な問題ですが、POEによりコストを大幅に下げました。
もう一つ大きなトレンドは、メガピクセルです。メガピクセルが重要な理由は、アナログカメラでは転送が不十分だからです。メガピクセルの解像度を充分に活かすためには、ネットワークカメラが必要です。
そしてインテリジェンス。監視カメラでオペレーターが様々な多くのシーンをモニタリングするためには、インテリジェンスが必要になりますが、ソフトウェアで色々なタイプのインテリジェンスを導入することが可能です。
そして「統合」も大きなポイントです。大きなインテリジェンスでは、他のシステム、例えばアクセスコントロールとの統合が重要になります。オープンなIPベースのソリューションでは、他システムとの統合が容易に可能です」

―ONVIFについて。
「カメラ、エンコーダーなどのAPIを標準化するものです。コンソーシアムを作った目的は、エンドユーザー、SIERによるシステム設計を簡単にするためです。APIの標準化により、エンドユーザー、SIERが柔軟性を持って、様々なベンダーの様々な製品を組み合わせることができます。オープンな標準化組織なので、今後多くのベンダーが入ってきて、標準化作業を検討することになります」

―標準化作業のスケジュールについて。
「エンドユーザーにメリットが届くのが、1〜2年程度かかります。カメラベンダーが、インターフェースへのサポートを製品に組み込む必要があるからです。当社も来年から出す予定です。ソフトウェアもアプリケーション開発に際して、ONVIFを組み込んでいく必要があります」

―メガピクセルについて。
「監視では、人、物などをより詳細に判別でたいというニーズがあります。メガピクセルを使うことで、広角で見ることができるため、カメラ数を減らせます。メガピクセル導入の際の問題点として、感光性があります。感光性とメガピクセルのバランスを取る必要があります。メガピクセルが常に他のカメラより優れている訳ではありません。
そして、メガピクセルはストレージと解像度のための帯域幅が問題です。この問題に関しては、新しい圧縮方式、H・264があります」

―HD(ハイビジョン)について。
「HDのメリットは、画質が定義された標準であることです。メガピクセルは解像度を数字で表しているものです。HDは今後、もっと使われるようになるので、私どもも他社もそうした製品を投入することになると思います」

―グローバル戦略について。
「戦略は3つの分野『グローバル展開』、『集中』、『パートナーネットワーク』に分けています。『グローバル展開』として、世界的にオフィス、スタッフを増やしていきます。ロシアでスタッフを増やす他、東欧にも進出します。アジアも人員を増やすとともに、組織改変により、南北2つに分けました。
『集中』は、幾つかの側面があります。まず、ネットワークビデオ製品にフォーカス。2点目が開発で、売上の約11〜13%をR&Dに使っています。新製品だけでなく、ASICやチップセットの開発も含まれます。
そして『パートナーネットワーク』です。SIERには、完全なソリューションを作って、エンドユーザーに販売していただくため、新しいパートナーネットワークを拡大していきます。
目標は強い市場ポジションの維持、拡大です。INSリサーチ予想の年成長率30%台を目指していきます。現在、ネットワークカメラの普及率は、世界で20%程度なので、今後これが100%になると予想して、成長していこうと思っています」

 

 
レイ・モーリッソンCEO