安全安心情報のセキュリティ産業新聞社

新聞のご購読はこちらから
サイト内検索
注目ニュース インタビュー・対談 特集 連載 新製品情報 セミナー情報 リンク セキュリティフォーラム
ホーム >インタビュー・対談トップ >2008年トップ >2008年11月25日号「新型インフルエンザの見えざる脅威」   広告のお申込はこちらから
 

(インタビュー)「レスキューナウ 市川啓一社長」

新型インフルエンザの見えざる脅威
感染情報の共有が事業存続の要

  編集部
 
 

 BCP(事業継続計画)といえば、これまで主に地震時を想定してきたが、最近急速に必要性が認識されだしたのが、新型インフルエンザの対策。被害が目に見える地震とは違い、普通の風邪やインフルエンザとの区別がつきにくく、社員の出社停止の措置が遅れれば、事業に甚大な被害を与えかねない。企業のBCPをサポートしてきたレスキューナウ(東京都品川区、TEL03・5759・6775)が新型インフルエンザ対策を総合的に行うサービスの開始を11月25日に発表するのに合わせ、同社の市川啓一社長に話を聞いた。

 
 
 

―今回開始するサービスの内容は。
「大きく4つのメニューから構成されます。(1)新型インフルエンザ対策のサポート、コンサルティング。(2)新型インフルエンザ対策用の備蓄用品の販売。マスクや消毒、食事など。(3)教育。新型インフルエンザは地震よりも一層、社員ひとりひとりの自己防衛が大事な災害なので、社内に配るハンドブックを作ったり、社員向けの研修を行うといった啓発が非常に大事で、それを支援。(4)リスクコミュニケーションツールの提供。世界のどこかで感染の確認が発表されると、これをお客様にいち早く伝え、その国に行ったり、その国の人と接した社員がいるかを確認。社員の中で誰が感染の可能性があるのかを洗い出し、その結果を受けて自宅待機や病院に行ってもらうなどのさらなる指示を与えるといった情報の受信と共有のツール。携帯メール活用。さらに、社員の不安や疑問に専門家が答えるヘルプデスクサービス。電話相談事業のダイヤル・サービス社との提携によるサービスで、本サービスは既に10月27日から開始しています」

―新型インフルエンザへの企業としての対応の難しさとは。
「備えなければ事業が止まる、会社がつぶれるというリスクは、地震よりも新型インフルエンザの方がずっと高いです。地震のBCPは十分な対策をすることで、地震の発生時にも被害を受けずに事業を継続できるようにするものですが、新型インフルエンザのBCPは長期的な事業、あるいは企業存続のために事業を選択・縮小して止めていくことを計画化するもので、そこが違います。
  一人二人休ませるだけであれば通常の風邪やインフルエンザと同じですけれども、新型インフルエンザはもっと規模が大きく恐ろしいものなので、事業部や事業所を閉じていくわけです。そこが会社として苦しい判断をしなければいけないところになります。
  通常の風邪と間違えて対応を誤ると感染が広がって事業に重大な被害をもたらすので、感染情報の正確な入手と社員の体調の把握が必須となります。事業停止や社員の自宅待機の範囲をどうするかも問題ですが、会社の事業内容によっては自宅にこもっている顧客のために新たな仕事が発生するケースや、怖がって出社したがらない社員に出社をお願いしなければならない場合もあり、会社の状況と社会全体の感染状況のすり合わせが必要となってきます」


―BCPを立てれば想定どおり災害に対処できる?

「実際に起きる災害というのは想定した通りのリスク、災害ではありません。地震で言えば、震源の場所がずれていたり、深さやマグニチュードが必ず違います。具体的な計画であればあるほど、起こった事象がそれと違えば、するべき対策は修正が必要になってきます。だからBCPがあって、あとは災害が起こったらそれを行うだけ、ということは決してありません。何の想定も計画もなかった場合よりは、ベースとなる計画や体制があったほうが的確に対応できるのはもちろんのことですが、あくまで実際の被害状況を把握した上で、生の対策があります。計画さえあればいいのではなく、生のリアルな情報がベースになってきます。災害の初動で発生したことをいち早くつかんで、状況を把握し、意思決定を指示し、その指示の結果の状況をまた把握する。それがリスクコミュニケーションです。そのための情報の収集と配信供給をサポートするのが当社のサービスであり、今回の新型インフルエンザ対策サービスもその延長線上にあります」