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2010年6月25日号 第7回「国際観光産業振興議員連盟」総会

第7回「国際観光産業振興議員連盟」総会

 
「わが国観光のフロンティアを切り拓く〜MICEとIR」 −国際観光産業振興議員連盟−
古賀一成会長
岩屋毅会長代行
セキュリティフォーラム
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(2010年6月25日号)

 カジノ設立に向けた、超党派結成の「国際観光振興議員連盟」7回目となる総会が今月9日に開催され、今回は経済界を代表して、日本経済団体連合会の椋田常務理事が講演したほか、カジノの開設・運営に精通しているMARINA・BAY・サンズ社シンガポール開発担当副社長のジョージ・タナシェヴィッチ氏がシンガポールにおけるカジノ最新事情について講演した。

  冒頭、古賀一成会長、岩屋毅会長代行が挨拶。早速、講演に入った。以下は2人の講演骨子。

「わが国観光のフロンティアを切り拓く〜MICEとIR」

日本経済団体連合会 常務理事 椋田 哲史氏

 日本は現在、産業・雇用の海外流出、少子化・高齢化、財政赤字の拡大、地域の疲弊といった課題への対応が迫られており、将来にわたって経済成長を牽引する役割を担う産業を育成しなければならない状況にある。その対象の一つが観光産業。観光産業は、旅行業、宿泊業、飲食業にとどまらず、農林水産業、製造業、建設業など異業種とも密接に連携する「総合産業」である。その裾野の広さゆえに大きな経済波及効果と雇用創出力を持つことから、地域活性化の鍵、ひいてはわが国の経済成長の牽引役となる可能性を秘めている。現在、政府は観光立国を優先政策課題とし、6月に策定予定の「新成長戦略」や、国土交通省の成長戦略会議において、観光を成長分野の一つに位置付けている。そこで、2月に公表した「観光立国を担う人材の育成に向けて〜産学官の連携強化を〜」に引き続き、政府の新成長戦略の動きに対応し、様々な方策を提言する。  
  わが国の観光産業を飛躍的に成長させるためには、国内の潜在的な観光需要を喚起すると共に、世界的に規模が大きい、また拡大しつつある需要を取り込み、訪日外国人観光客を増やす必要があり、そのため、第1に我が国の観光コンテンツの強化や優れた景観の保全により国際競争力を高める。第2にコンテンツを効果的に発信して観光客を呼び込む。第3に訪れた観光客が不自由なく、快適に観光を楽しむのに必要なハード、ソフト両面のインフラを整備する事が課題である。国内外の新規需要を開拓・拡大するには各地の歴史的価値のある産業遺産、最先端の技術水準を誇る工場群などがあり、テーマ毎に関連ある複数の施設を結びつけた周遊ルートの設定や地域の歴史・文化と施設内容とを関連付け、ストーリー性を持たせる事等が考えられる。また、環境意識や健康志向の高まりと共に、訪日外国人観光客の間でも日本の農村風景や農山漁村文化に興味や魅力を感じる傾向が見られることから「グリーンツーリズム」の潜在需要は大きいと見込まれる。更に、高齢化社会に移行しつつある日本の医療技術の高さ、安全性を海外にPRする上でも、多様な国籍患者に対応する環境整備を行い、例えば、電子カルテルシステムや健診システムの多言語対応化、医療情報交換規約の国際標準化、診療ガイドラインの多国籍共通化、他国の保険制度に対応できる体制の構築、ビザの許認可等、外国人患者が治療のために滞在出来る環境整備、および検討が必要。このほか、テレビドラマや映画、アニメ、音楽、ゲームといったエンタ―テイメント・コンテンツは国際的に見ても水準が高く、アジアをはじめ世界中で評価、愛好されており、テレビドラマや映画などの国境を越えた共同制作を行い、企画段階から観光集客効果を計算に入れた仕掛けを創ったり、舞台となる地域の受入れ態勢の整備も重要。また、都市観光、武将観光、スポーツ観光など魅力的な観光商品は多い。
  一方、外国人観光客を呼び込む上でもう一つ必要となるのが、MICE(会議、招待、学会、展示会)など大規模な国際会議や展示会の誘致・実施。その上で、宿泊施設、アフターコンベンション施設などハードインフラと会議運営や通訳、ケータリング等のソフトインフラを一体とした整備が不可欠だが、日本にはいずれも不足している。また、施設整備・運営にあたっては、PFI等の手法の活用や固定資産税の免税措置等、政府の協力が欠かせない。また、カジノを含めたIR(Integrated Resort)の展開が地域振興からも有効であり、IRの整備・運営に必要な条件を早急に検討し、将来的には導入を実現すべきである。そして、こうした産業発展の活性化の上で最重要課題となるのが人材育成。また雇用喚起にもつながるだけに、大学、企業との連携、海外留学など、産学が連携して高度な企業経営、実務運営に耐えうる人材育成が急務といえる。