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2010年6月10日号 カジュアル衣料が最多 ロス率1.6%の高水準

カジュアル衣料が最多 ロス率1.6%の高水準

 
  −全国万引被害実態調査−
小売業態別ロス率の変遷
セキュリティフォーラム
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(2010年6月10日号)

 セルフ販売小売企業を対象に調査した、全国万引被害実態調査の概要が報告された。09年度業態別ロス率では、「カジュアル衣料」が1.6%で最もロス率が高く、次いで「服飾・服飾雑貨」が1.5%。ロス率1%を超える高水準の業態が複数あり、万引被害拡大の深刻化が伺える結果となった。
  同調査は全国万引犯罪防止機構(東京都新宿区、河上和雄理事長)が、警察庁生活安全局生活安全企画課の協力でまとめたもので、セルフ販売小売企業871社を対象にアンケートを実施。回収は319票(38.5%)。
  アンケート結果では、売上高対不明ロス率は0.42%、推定ロス高899億円に達する。業態別では、「カジュアル衣料」(1.6%)、「服飾・服飾雑貨」(1.5%)、「楽器・CD」(0.88%)、「時計・めがね」(0.87%)が高いロス率を示した。今回調査では、前回ロス率が最も高かった「百貨店」は0.15%、前々回に最も高かった「スーパー」は0.37%に留まった。
  万引被害傾向については、「大変増えた」と「やや増えた」の回答は3回続けて増加。最も回答が多かった「やや増えた」が34.2%、「大変増えた」が12.2%で、「変わらない」という回答は年々減っている。万引犯罪の理由としては、「万引に対する犯罪意識の欠落」が78.7%と最多だが、「失業者の増加など長引く経済不況」が69.6%で、前回の53.1%から大幅に増加。万引犯を確保したのは、保安警備員が93.3%と大半を占める。
  警察では全件通報への取り組みを強化しているが、万引発見後の基本方針として、「全件警察通報。家族・学校はケースバイケース」(39.5%)、「全件通報。家族・学校にも連絡」(24.1%)で、アンケート回答企業では、6割以上が全件通報へ取り組んでいる。だが、通報のネックとされる、書類作成などで警察に居た平均時間は、「2時間」(34.8%)、「1時間」(31.0%)で、1時間以上警察で拘束される割合は56.2%と前回の53.3%から増加。警察に居た時間で「負担」と感じる時間は、「1時間」(42.4%)、「2時間」(30.7%)。手間と感じる手続きは「参考人調書」(46.9%)、「被害届」(43.8%)、「警察に行くこと」(39.3%)となっており、現状では店側の通報に伴う負担感は大きいようだ。また、万引き被害に対する損害賠償請求の法改正が行われたが、実際に損害賠償しているのは8.8%、導入検討は21.5%だった。法改正については多数の事業者が認識しているものの、現状では拡がりが限定的。
  こうした現状を踏まえ、万引き被害の際、手続きを外部業者へ委託する等、店側の負担軽減に繋がる仕組み構築が今後求められる。