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2010年6月10日号 「国際観光振興議員連盟」総会 継続的に開催

「国際観光振興議員連盟」総会 継続的に開催

 
  −国際観光振興議員連盟−
NPO秋田イーストべガス推進協議会
東北観光産業としてのカジノを考える会
常滑商工会議所臨空都市カジノ協議会
日本カジノ健康保養学会中西昭憲氏
那覇商工会議所
熱海・カジノ誘致協議会
カジノ総会
谷岡入一郎大阪商業大学学長
 
セキュリティフォーラム
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(2010年6月10日号)

 カジノ設立に向けた、超党派結成の「国際観光振興議員連盟」の総会は、議員立法実現に向け、4、5、6回と精力的に開催されている。そこで、まとめて掲載する。

第4回「ギャンブル依存症対策について」

  • 京都大学 理事・副学長 NPO法人依存学推進協議会 理事長 西村 周三氏

 ギャンブル依存症は精神疾患である―。
  アメリカ精神医学会ではギャンブル依存症を衝動制御障害の一つとして分類しており、個人の性格の弱さといった問題とは違うとしている。また、患者本人のみならず、家族、社会など周りへの影響も大きい。その依存症は、カジノが出来る事により、これを切っ掛けにギャンブル依存症に陥る人々が出現することは、避けようのない事実。従って、カジノに携わる者は、こうした事を十分に認識する必要がある。まず、最初に取りかかるべきことは、現存するギャンブル依存症患者の実態把握などの疫学調査、社会、経済への影響などの社会学的、経済学的研究。手っとり早いのが、カジノが解禁されている諸外国の先行事例の調査・研究をすること。では、ギャンブル依存症は病気であるという観点から、「予防」と「治療」の2つが基本となる。その進歩、発達の為には「基礎研究」が重要となる。
  まず、「予防」。制度上の予防、医学的予防、そして教育。これらを進める事は大切だが、治療に関して言うと、残念ながら、薬物治療を含め、有効な医学的治療法はない。ある程度の効果があるものとして、「自助グループへの参加」、「一部の心理療法」が挙げられる。とはいうものの、予防するには、まず依存症患者を速やかに専門医へ受診させるシステムを構築するほか、自助グループを運営する団体などへの補助、更に専門医、カウンセラー等の育成も重要となる。
  一方、基礎研究としては、依存症発症のメカニズムの解明、診断、予防法の確立や治療薬の開発などがある。そこで、依存症研究、自助グループを運営する民間ボランティア、NPOなどへの財政支援、更に必要な財源手当てを制度的に図る事も重要。また、効率的な財源配分、研究体制の確立のため、国立または準ずる機関設立を提言する。
  まとめると、依存症は疾患であり、政治や行政は依存症問題から逃げることなく、正面から取り組む必要がある。また、依存症対策にかかる費用の財源を制度的に図る事も必要なほか、依存症を扱う研究機関を設立することも重要と言える。

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第5回「全国カジノ誘致団体協議会紹介・意見発表」

  • 司会・進行
    熱海・カジノ誘致協議会(熱海市観光企画課長)

 平成17年頃に全国カジノ誘致団体協議会を設立し、自民党時代に岩屋毅先生の御支援、御協力をはじめ、谷岡一郎・大阪商業大学学長からも御指導頂き、各地域が切磋琢磨しながらカジノ設立の方法、誘致、地域の発展について研究してきました。今日は6つの団体が集結しており、北の地域から考え方などを発表して頂きます。


(1) 「NPO秋田イーストべガス推進協議会」(長谷川敦代表、代理)。

  15年前から、地元秋田を中心に始まったカジノを見守り、元気な街づくりを目指すため協議会を設立しました。市民向けのカジノパーティや講演会を70回ほど開催してきました。2005年には全国大会となる「カジノサミット」を開催しました。現在の会員は2500人超です。昨年は秋田市と一緒の官民一体によるカジノ建設研究会を発足し、1年以上に亘り検討しております。そして、当議員連盟が発足した事でカジノ関連の予算を付けるかどうかまでに至っています。今回は何としても実現化、また大都会ではない地方にもカジノ設立に期待しています。

(2) 「東北観光産業としてのカジノを考える会」(永窪威会長)

 東北6県の観光メッカとして設立を目指しています。東北は豊かな観光資源と自然も豊かです。仙台空港を拠点に、東北6県の観光を整備することで、アジアからの観光客を招きたいと思います。空港、自動車道などアクセスも整備されているほか、仙台の七夕祭り、青森のねぶた祭りなどがあり、一方、冬には雪が多く、スキーのほか温泉なども沢山あり、楽しくレジャーを楽しんで頂けます。秋の臨時国会で是非、法案化して頂くと共に、地方でも実現して頂く事を期待します。

(3) 「常滑商工会議所臨空都市カジノ協議会」(伊藤譲一委員長)

 常滑商工会議所といっても、それぞれの活動拠点は各企業で、街の活性化を考える中、周知の通り、近郊には「中部国際空港」が開港し、対岸には工業、教育といった色々なものができる広大な埋立地(123ha)が増設されましたが、誘致、建設は進んでいません。今年度2月27日に「第六回日本カジノ創設サミット」を開催したほか、我々は10年間、海外視察を含め活動してきました。

(4) 「日本カジノ健康保養学会」(中西昭憲氏)

 私は精神科の医者です。精神科の患者さんを治療する場所として「カジノ健康保養システム(都市)」づくり、そしてカジノリゾートによる鳴門の活性化を考えました。高齢化やストレス社会化が進展する一方、心の拠り所である古里が失われ、街の衰退に歯止めが掛からなくなっている今、カジノ健康保養システムは救世主として確信しています。なぜなら、カジノと健康保養ゾーンを相補的に結び付ける事によって、活気ある健康的な街づくりや新たな古里の創出を可能にするものだからです。また、徳島には日本で唯一、“伊邪那美命”を祭る神社である伊射奈美神社があるなどロマンに溢れるほか、温泉も沢山点在しています。従って、国内で一番小さなカジノ健康保養システムを造るのに最適な地域です。

(5) 「那覇商工会議所」

 沖縄観光とカジノ・エンターテイメントをコンセプトに設立を目指しています。核となるのが「沖縄統合リゾートモデル」、これは海を活かした「遊び」、「癒し」を季節や天候を問わず提供できる国際的海洋性リゾート創造であり、国際交流の場としてコンベンション機能や多様なエンターテイメントを導入した複合型リゾートの創造、更に気候・風土を活かした自然、社会、文化に調和したリゾート空間を形成するものです。
 導入機能として、ホテル、カジノ、ショッピング、グルメ・バー、コンベンション、リゾート・ウェディング、シアター&エンターテイメント、ヘルシー&ヒーリング、アミューズメント機能などを想定しています。

(6) 「熱海・カジノ誘致協議会」

 平成13年、低迷する熱海温泉の観光活性化の起爆剤として、世界的リゾート地に欠かせないカジノの誘致が可能か調査・研究するため、市内旅館若手経営者により「熱海カジノ誘致会議」を立ち上げ、14年7月に「熱海・カジノ誘致協議会」に改組すると共に、官民挙げてカジノの合法化・誘致について取り組んできました。また、16年9月には「第2回日本カジノ創設サミット」を熱海市で開催し、熱海型カジノ構想を公表しました。
 留意点は雇用創出や地元経済に恩恵を与えるほか、ニュービジネスとしての役割も果たすものであり、また旅行者にとってエンタ―テイメントあふれる街づくりの中核を担い、一方では生活環境を悪化させない配慮も必要です。更に、厳格な規制・管理のもとで運営され、組織犯罪や組織悪との癒着の防止も重要です。近郊の東京、横浜にはコンベンション施設が整い、当地までは1時間以内、また日本一の富士山も近く、周辺エリア一体で見るとリフレッシュ観光都市といえます。

なお、「くしろ複合観光・ゲーミング誘致研究会」、「小樽にカジノを誘致する会」、「能登にラスベガスを創る研究会」、「堺商工会議所(堺都市型エンターテイメント研究会)」、「財団法人堺都市政策研究会」は欠席。

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第6回「カジノの社会的コストについて」

  • 大阪商業大学学長 谷岡 一郎氏

 カジノにはプラスの側面も沢山あります。経済的なもの、産業や観光的なものなどです。しかし、マイナスの側面である社会的なコストも考えなくてはやっていけません。ギャンブル依存症が最たるものですが、全てマイナスではありません。社会的コストというのは(1)犯罪の増加(2)ギャンブル依存症患者の増加(3)青少年への悪影響(4)勤労精神の減退(5)闇組織の資金源になる―などです。この中、真剣に考えるべきは依存症患者の増加に対する対策です。
  まず、非犯罪化ですが、ギャンブルを合法化した時点で、犯罪と定義されていた行為が犯罪類型から除外されます。卑近な例はポルノグラフィなどです。合法化されるのは良い事ですが、そのために弱者が被害を受ける事が発生するれば、今迄以上に厳しく介入することが条件になります。
  また、カジノやギャンブルを非犯罪化(合法化)するべきか、1950年代にイギリスで検討されましたが、『ギャンブルはコントロールすべき(保護主義)であるが、禁ずべきではない(自由主義)という結論に達した』とあります。つまり、制限すればするほど、組織犯罪の資金源として闇に葬られる事が多くなります。
  また、社会的コストとして、本人に関するものは生産性が低下することで犯罪行為に及んだり、健康状態の低下等が挙げられます。
  更に社会的項目では、家族の被害、治療施設/研究コスト、カウンセラーコスト、福祉予算の増大、更に新たな社会的コストとして「格差」が生じることによる歪み、公平性の問題なども発生します。
  その最も典型がギャンブル依存症ですが、大規模カジノにはこうした問題は少ない(1999年、米連法政府による研究結果)と結果づけています。反対に一番問題とされるのがコンビニエンス・ゲーミング、またネット上のカジノや闇カジノです。とは言うものの、実際の病的ギャンブラーは(公的相談所、教育支援などで)減少傾向(但し予備軍は別)にあるといわれ、丁度、DV(ドメスティック・バイオレンス)も同じ理由から減少傾向にあります。
  ここ数年、かつて3%あったのが1.7%に減少しています。
  ではそうしたコストはだれが支払うべきか。
  ケースにより色々考えられ、自己責任か、親・国の役割か、など難しい問題です。また、ギャンブル依存症は(風邪同様)誰でも掛かりうると言われています。そうした場合、国で対応するか、運営に加担している企業の社会的責任として支払うべきとか、個人そのものという意見もあります。
  国が運営するギャンブルの一つである「宝くじ」は合法化されていますが、興味深いデータがあります。それは、宝くじを買うグループは出世が遅い男性、既婚者男性、貸家住まい、40〜50代男性、トラウマが多い男性など、つまり、“社会的弱者”です。
  一方、カジノの売上げは上位5%に当たるハイローラーが全体の売上げの8割を占めます。
  パチンコも潜在的依存症は存在しますが、最近では“1円パチンコ”など低コストで遊べるシステムも考案・実効しており、評価できます。
  このほか、人口が増加すれば犯罪は(数・率とも)増えるのは当然です。
  ではカジノはどうか。
  犯罪の増加は多分無いと言えます。ギャンブル依存患者の増加はありえますが、青少年への悪影響、勤労精神の減退は不明(証拠無し)です。但し、闇組織の資金源になることは多分にあるため、カジノを合法化すれば減少、つまりプラスの経済効果が発生します。
  結論を言えば、社会的コストの最たるものがギャンブル依存症。海外事例を見ると、自由主義を基本にしつつ、但し、社会の歪みが出た場合は保護主義的にケアする傾向にあります。