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2010年1月10日号 今こそ、顔照合を活用する時代!

今こそ、顔照合を活用する時代!

 
「3次元顔照合」、照合率は何と約97% −編集部−
 
セキュリティフォーラム
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(2010年1月10日号)

 昨年暮れ、女性英会話講師を殺害・遺棄した後、逃亡し続けた事件にピリウドが打たれた。周知の通り、容疑者の市橋が顔の整形を繰り返しながら、大阪地区等で潜伏しながら、ひっそりと生活していたが、警察捜査から顔整形が発覚し、その手術後の顔写真がTVや新聞で一般公開されたのを受け、多くの情報が警察に寄せられ、やがてフェリー乗り場で身柄を確保されたもの。言うまでもなく、犯人検挙に結びついた有力な手掛かりは、本人の整形後の顔写真が一般公開されたこと。一般から有力な情報が沢山集まった事で、捜査線が一気に絞られた。こうした一連の捜査を考えた時、既に海外では実用化されている「顔照合システム」の導入を提案したい。当然、実施に至るには一般国民の撮像でのプライバシー問題を筆頭に、多くのクリアすべき課題はある。しかし、現実には公共施設をはじめ、コンビニ、スーパーから商店街など全国いたるところに防犯カメラが設置され、街の安全・安心に大きく貢献しているほか、実際、犯罪が発生した際、捜査段階で警察要請から撮像画像を参考資料として提出しており、その画像解析から多くの事件で犯人検挙に至っているのも周知の事実。
  そこで、本紙では、「顔照合システム」を活用した防犯システムを提案したい。その際、 雑踏、及び一定のエリアで人を識別する上で最も有効なのは「3次元顔照合」であろう。
  雑踏など外で撮像する場合、どうしても照明や姿勢が大きく変動するため環境が変わり、照合精度が低下しがちである。その変動を補正する際、従来からある2次元情報だけでは情報不足なため、3次元情報を利用し、環境変動を受けにくくするのが、NECの「3次元顔照合」技術である。現在、国内では唯一NECが「3次元顔照合」技術を保有している。
  顔データ撮像に際しては、3次元形状計測にNECのレンジファインダ「Fiore」を使い、高速・高精度かつ安全な計測が可能と言う。また、姿勢補正、陰影近似にNEC独自の技術を採用している。姿勢補正処理には、「Fiore」で撮像したデータを写真の顔向きに合わせるため回転させる“最適トライアングル法”を活用。また、写真の陰影に合わせて3次元データに投影する陰影を近似/補正(測地照明基底法)している。更に、“最適トライアングル法”を活用することで、手作業で入力した特徴点を元に、高速な姿勢補正を行い、検索業務の負担を軽減するばかりか、姿勢補正時間の短縮、検索時間の軽減を実現。
  一方、顔画像検索性能はと言うと、現在の段階で1000名分の3次元顔形状を登録したデータベースを作成し、それぞれの人物について姿勢変動を8パターン、照合変動パターンは9パターン、計72枚(合計7万2000枚)と照合評価を実施しており、照合率は96.5%を達成している。どんな機器でも100%と言うことはあり得ず、移動する人の顔をカメラで撮像したものを3次元補正する事で、元データとの照合率がこれ程高い精度で出せる技術であれば、指名手配者や任意同行及び取り調べに持ち込む、大きな補完技術と言えないだろうか。
  実施する上では当然、肖像権等のプライバシー問題といった課題を一つ一つクリアするため、国民コンセンサスを得るための、機会ある毎に導入趣旨を説明、周知させる事は重要である。そして、空港、港や駅といった拠点=プラットフォーム、及び街中での交差点、重要施設玄関・周辺等で、早い時期に導入されれば、犯人検挙率は高まると期待できる。